2023年5月の車名別新車販売台数(登録車と軽自動車の合計)の総合首位はホンダ「N―BOX(エヌボックス)」だった。供給制約が目立った前年同月の反動増により、上位車種では全体的に大幅増が目立った。

 日本自動車販売協会連合会(自販連、金子直幹会長)と全国軽自動車協会連合会(全軽自協、赤間俊一会長)は6日、登録車と軽自動車の車名別新車販売台数をそれぞれ発表した。総合首位のエヌボックスは前年同月比61.8%増の1万3967台だった。2位のヤリスは同2.5%増の1万2714台でエヌボックスに及ばなかった。

 1月から5月まで、首位がエヌボックス、2位がヤリスという構図が続く。両車種の5月までの累計販売はそれぞれ9万6208台(前年同期比8.3%増)と7万9711台(同16.4%増)。エヌボックスがヤリスを1万6千万台ほど上回っており、上期はこのまま首位で逃げ切る公算が大きい。

 ただ、登録車では上位10車種のうち9車種がトヨタ車だった。トヨタでは前年同月比2~3倍の車種が目立つ中、新型車効果で4.7倍を記録した「プリウス」が45カ月ぶりの2位に食い込んだ。

 軽ではダイハツ「タント」が販売台数を前年同月比2.6倍に伸ばした。

 一方、スズキ「スペーシア」は22年11月以来の前年割れに転じた。スズキは5~7日にかけて半導体などの部品不足を理由に同車を製造する湖西工場(静岡県湖西市)の稼働を停止しており、6月の販売台数にも影響しそうだ。

 電気自動車(EV)では、日産「サクラ」が2773台(前月比17.0%増)で首位。2位は同「アリア」で1296台(同17.6%増)だった。