ホンダの三部敏宏社長(左)と、アストンマーティン・アラムコ・コグニザント・フォーミュラ・ワン・チームのローレンス・ストロール会長

ホンダは5月24日、2026年からFIAフォーミュラ・ワン世界選手権(F1)に再参戦すると発表した。アストン・マーティンのパワーユニットサプライヤーとして参戦する。ホンダは「環境技術の開発に経営資源を集中させる」として21年に4期目となるF1への参戦を終えたたばかり。F1は26年からの規定変更で、100%持続可能な燃料の使用を義務付けるとともにシステム総出力に占める電力の割合を高めるなど環境対応の姿勢を強める。カーボンニュートラル(温室効果ガス排出実質ゼロ)の実現を目指すホンダの方向性と合致すると判断し、5度目の参戦を決めた。

ホンダは1964年にF1に初めて参戦。第2期でマクラーレンと組んだ1988年には16戦15勝と圧倒的な成績を残した。そのマクラーレンと組んで15年に開始した第4期の前半では結果を残せなかったが、レッドブルへのユニット供給を開始した2019年には復帰後初優勝を遂げて、最終年の21年にはレッドブル・ホンダのマックス・フェルスタッペン選手をシリーズチャンピオンに輝かせた。その後もレッドブルへの技術支援は継続しているほか、22年11月には26年以降のF1に参戦するためのパワーユニット製造者登録も行っており、再参戦に向けた動向が注目されていた。