オンラインで会見した奥平社長
出荷・販売停止したロッキーHV

ダイハツ工業は5月19日、「ロッキー」とトヨタ自動車にOEM(相手先ブランドによる生産)供給する「ライズ」のハイブリッド車(HV)で、ポール側面衝突試験(UN-R135)に関する認証手続きで不正行為が判明したと発表した。対象台数は2021年11月以降に販売した計7万8440台。同日付けで出荷・販売を停止した。詳細は調査中だが、同社は「安全性には問題ない」としている。

台車に乗せた車両を、電柱などを模擬したポールに衝突させて、乗員の安全性や燃料漏れなどを確認する試験で不正を行った。運転席と助手席側に一度ずつ衝突させ、そのデータをそれぞれ提出する必要があるが、運転席側のデータとして助手席側と同じデータを提出していた。奥平総一郎社長は「社内で検査した結果では閾値に対して余裕のある数字だった」と安全性には問題ないと説明した。

ダイハツは、4月28日に海外向け車両の側面衝突試験(UN-R95)の認証試験で不正を行っていたことを公表。その後、社内調査を進めているなかで新たな不正が発覚した。

(2023/5/19更新)