中国・比亜迪(BYD)の日本法人であるビーワイディージャパン(BYDジャパン、劉学亮社長、横浜市神奈川区)は、六価クロムの含有について調査していた乗用車の電気自動車(EV)について「EU ELV指令に準拠しているため、お客さまの安全や地球環境に影響を及ぼすことはない」と発表した。同社は2月23日、EVバスに関するボルトやナット類の防錆剤として六価クロムを含んだ溶剤を一部使用していたことを発表するとともに、発売済みの乗用車での使用について調査を進めるとしていた。

ELV(廃自動車)指令は、自動車からの廃棄物発生抑制と廃車時の環境負荷の低減を目的に欧州委員会が定めている規則。限られた条件に適合する場合を除いて、六価クロムやカドミウムなど4物質を含有しないことを定めている。日本への輸入車については、加盟企業を対象に日本自動車輸入組合(JAIA、上野金太郎理事長)が適合確認をしている。

BYDジャパンは、1月に発売した「アット3」をはじめ、今後発売を予定している「ドルフィン」「シール」などのモデルもELV指令に準拠しているとしている。