最近「民のかまど」の伝説を耳にした。人家から炊煙が上がらないのを見た仁徳天皇が、民の困窮を察して租税を免除した、という話である。おそらく昨今の物価高や政府への不満から連想したものであろう。こうした神話を引き合いに政治を評価するのはとても面白い。そこで私も「因幡の白兎」を基に政治を語ってみたいと思う。遠い昔、オオクニヌシとその兄弟が因幡国に住む美し…