2023年1月の車名別新車販売台数は、登録車と軽自動車を合わせた総合ランキングでホンダ「N―BOX(エヌボックス)」が5カ月連続で首位を獲得した。2位のトヨタ「ヤリス」は前月から2つランクを上げた。3位は前月と同じくトヨタ「カローラ」で、4位のダイハツ「タント」は前月から2つ順位を落とした。電気自動車(EV)ランキングは、日産「サクラ」が1位となった。上位10車種中8車種が前年実績を上回っている。

 日本自動車販売協会連合会(自販連、金子直幹会長)と全国軽自動車協会連合会(全軽自協、赤間俊一会長)は6日、登録車と軽自動車の車名別新車販売台数をそれぞれ発表した。総合トップのエヌボックスは前年同月比3.0%増の1万9792台、2位のヤリスは同18.7%減の1万4772台で前年を下回った。3位のカローラは同14.1%増の1万4463台だった。

 登録車ランキングは、ヤリスが前月首位のカローラを抜いて2カ月ぶりのトップとなった。3位のトヨタ「シエンタ」は、全面改良の効果で前年より2倍以上の伸びを見せた。納期が長期化しているトヨタ「ノア/ヴォクシー」も前年より3倍近い販売台数で、前年から一転した。

 軽ランキングでは、上位10車種ともに前年実績を超えた。このうち、2位のタントやスズキ「スペーシア」は、一部改良や追加車種により前年より増加幅を大きく伸ばした。日産「ルークス」の大幅増は、前年にエアバッグが要因で生産と販売を停止していたことの反動によるもの。

 EVの販売台数は、サクラが前月比18.1%増の4213台でトップを維持。2位は日産「リーフ」で同18.9%増1629台、3位は三菱「eKクロスEV」で同14.9%増の864台の順で続いた。EV全体の販売台数は、5カ月連続で増加している。

 1月は、新車販売の回復基調が鮮明となった。半導体不足は完全に解消されていないが、トヨタは3月までの国内販売店への配車予定台数を昨年より5割増やす計画をディーラーに伝えている。ダイハツは、軽の一部車種にアイドリングストップレス仕様を設定するなど、納期短縮に向けた取り組みが進んでいる。