群馬自動車大学校「GAUS CF-16」
国際情報工科自動車大学校「WIZ CONCEPT XVII MoveGarage」
花壇自動車大学校「Emotional Rotary」

1月13日から幕張メッセ(千葉市美浜区)で開催した「東京オートサロン2023」に初々しくも、熱心に展示車両の魅力を伝える出展ブースがある。整備士の卵である自動車大学校・整備専門学校の学生たちだ。車両に新たな命を吹き込むレストア(復元)やカスタマイズを施した多種多彩なカスタマイズカーなどを製作、展示している。限られた予算の中でもキラリと光る学生ならではの自由な発想で、プロ顔負けの作品に仕上げている。

今年は全国の自動車大学校・整備専門学校から10ブースが出展した。過去には学生たちが製作した車両が、オートサロン内で開催されるカスタムカーコンテストでグランプリを獲得したこともある。

群馬自動車大学校は、日産自動車の「シーマ」(F50型)をベースに、トヨタ自動車の「セルシオ」(UCF30)をフロント部に融合させたローダウンのピックアップトラックを披露した。

国際情報工科自動車大学校は、クルマのガレージが移動したらどうなるかをイメージし、スズキの「キャリイ」を改造した。荷台を延長してスライド式とし、広いガレージを実現した。ギターなど学生が愛用しているものも並べて、ガレージとしての個性を表現。オレンジ系の色を採用して目を引く外観としたことも奏功し、多くの来場者が足を止めて車両にカメラを向けていた。

花壇自動車大学校は、1991年式のマツダ「サバンナRX-7」(FC3S型)をフルレストアして出展した。同校は10年連続10回目の出展で、オートサロン2020からは、初度登録から30~40年前の車両をレストアして展示し、高い評価を受けている。今回レストアしたRX-7も、錆や腐りを全て板金作業で修正し、新車同様の仕上がりにこだわりを見せた。足回りや外板の塗装に、学生のアイデアを取り入れたカスタマイズをポイントとしている。