CM総合研究所(関根心太郎代表、東京都千代田区)は、2022年11月度のCM好感度ランキングを公表した。総合ランキングでは日産自動車の企業CMが前月の93位から4位に急浮上した。自動車業類のトップテン入りは2カ月ぶり。首位は前月に続き日本マクドナルド「三角チョコパイ」だった。また日清紡ホールディングスのイメージアップCMがトップテン入りした。

 東京キー5局でオンエアされた全CMを採録・分析するとともに、特約視聴者モニター3千人にCMの印象やその商品に対する購買意向などを聞いた。今回の対象期間の10月20日~11月19日に放映された全CMは2564銘柄(前月比16銘柄増)で、このうち自動車業類は63銘柄(同12銘柄増)だった。

 自動車業類では日産の企業CMが4ランク上昇し首位、スズキ「ソリオ」「スペーシア」が2、3位を占めた。またホンダ「フィット」が圏外からトップテンに入った。

 CM総研はこれらの中から日産に注目。「アリア」を運転中の木村拓哉がハンズオフドライブを披露し、助手席の松たか子が驚く内容で、先進運転支援技術「プロパイロット2.0」の機能を訴求。30歳以上の男女から多くの支持を集め、モニターからは木村と松の共演や最先端の技術に驚く声などが目立った。

 CM好感要因では「時代の先端を感じた」「説得力に共感」などで総合1位を獲得。CMに好感を示した人のうち8割が「ためしてみたい」と回答しており、アリアへの関心を高めることに成功した。

 日産は、2020年10月度に木村が日産アリアをキー操作で移動させながらムーンウオークを披露するCMで、自動車業類では約2年ぶりの作品別総合1位を獲得した。今回の総合トップテン入りにより、木村をメインキャラクター起用した同社CMが高い好感度を維持する様子が改めて示された。