タジマモーターコーポレーション(東京都中野区、以下タジマ)の田嶋伸博会長が、廃棄物処理法違反の疑いで逮捕された。長野県大町市内の原野に産業廃棄物を捨てたという。

 2020年8月下旬、大町市内の関連会社役員2人とともに、金属くずやコンクリート片などの廃棄物約5.5トンを土の中に埋めたという。21年4月には市内で約40キログラムの木くずを焼却した疑いも持たれている。

 会長逮捕についてタジマは7日、「買収した子会社が自社の事業用地内で行った事案ではあるが、法律に違反する行為があったこと、弊社がこれを把握せず、適切な対応を指示できなかったことは事実であり、深くお詫び申し上げる」とのコメントを発表した。田嶋氏が関連会社役員と共謀して廃棄物処理を行ったという報道については、「そのような事実はない」としている。

 超小型電気自動車の開発でタジマと協業している出光興産は7日取材に応じ、田嶋氏逮捕の影響について「現時点で発表、コメントできることはない」とした。

 自動車レーサーでもある田嶋氏は、米コロラド州で行われる山岳レース「パイクスピーク・インターナショナル・ヒルクライム」で6連覇を果たし、「モンスター田嶋」の愛称でレースファンから親しまれている。