事業計画を説明するBYDオートジャパンの東福寺社長

 ビーワイディージャパン(BYDジャパン、劉学亮社長、横浜市神奈川区)は2023年中に、乗用車の販売店網を15都道府県の22拠点体制で立ち上げる。店舗名称は「BYDオート」を冠し、コーポレートアイデンティティー(CI)に基づく統一した内外装を導入。出力50㌔㍗の急速充電器も設置する。同社は23年1月に発売する電気自動車(EV)第1弾のSUV「アット3」を皮切りに、23年内に計3車種のEVを投入する計画。店舗を持たない戦略を描く新規参入勢と一線を画す同社は、実店舗を早期に拡充することで、国内市場で存在感を高め販売拡大につなげる。

 アット3の発売に合わせ、まずは23年の第1四半期(1~3月)中に、埼玉県に「BYDオート越谷」、神奈川県に「BYDオート東名横浜」、大阪府に「BYDオート堺」を開設する。この他の出店予定地域でもディーラー開設に備えた「開業準備室」を設置し、先行して試乗や商談、購入後のアフターサービスの説明などの機会を提供する。店舗体制が整い次第、ディーラーとしての正式営業に移行し、同年末時点で少なくとも15都道府県22拠点の販売網を構築する。

 すでにD&Dホールディングス(村脇学社長、東京都中央区)などが販売店契約を締結したことを公表している。同社では今後も参画を希望する販売会社を募り、25年に100拠点超とする当初目標の達成を目指す。

 併せて周辺商材も充実させる。金融商品では信販大手ジャックスと組み、各種税金などを含めアット3で月額4万4440円(消費税込み)としたサブスクリプション(定額利用)型リース「BYDeフラット」や、残価設定型ローンなどを用意。損害保険ではSBI損害保険、損害保険ジャパン、東京海上日動火災保険と組み、店頭型、ダイレクト型それぞれで独自補償などを組み込んだ自動車保険を用意する。

 5日に実施した報道関係者向け説明会で、乗用車事業を担う子会社のBYDオートジャパン(横浜市神奈川区)の東福寺厚樹社長は、「販売台数目標は当面定めず、まずは販売環境の整備に専念する」と説明。一方で「来年度も補助金が設定されれば、他ブランドの同クラスのEVと比べても求めやすい価格帯になる」と、消費税込みで440万円としたアット3の価格競争力に自信を示した。