ZR-Vと開発責任者の小野修一氏

 ホンダは17日、新型SUV「ZR―V」を来年4月21日に発売すると発表した。ホンダの登録車として7年ぶりの新型車(「ホンダe」を除く)で、「ヴェゼル」と「CR―V」の中間に位置するミドルSUVだ。競合車種が多い市場だが、特徴的なデザインや走行性能で差別化を図る。

 ZR―Vは2015年に発売した「ジェイド」以来となる新型車。21年に発売した新型「シビック」をベースにしたSUVで、車両のサイズは全長4570ミリメートル、全幅1840ミリメートル、全高1620ミリメートルと、ヴェゼルと8月末に生産を終えたCR―Vの中間に位置する。発売は5カ月後だが、17日に価格や車両概要を発表し、受注活動に入る。

 新型車の開発でこだわったのが「デザインと走りだ」(小野修一開発責任者)。外観は周囲の形状と連続性をもたせたバーチカルグリルと横長のヘッドライトの採用などで上質さを表現した。パワートレインはハイブリッド車(HV)と、1.5リットルターボのガソリン車を設定。排気量3リットルのV6エンジンと同等のトルクを出せる2モーターハイブリッドシステムを組み合わせたHVを主軸に据える。

 価格はガソリン車が294万9100~376万8600円、HVが329万8900~411万9500円(消費税込み)。埼玉製作所の寄居工場(埼玉県寄居町)で生産する。月販計画は半導体不足などで納期が不透明なため非公表としている。