ブリヂストンのロシア工場

 ブリヂストンは31日、ロシア事業を現地の事業者へ譲渡するための検討を始めたと発表した。譲渡先は今後決定し、手続き完了まで数カ月を要するとしている。

 同社はロシアでは供給の課題など先行きが不透明であることを検討理由に挙げている。同国では1998年から本格的に事業を開始し、乗用車用タイヤの生産および販売を実施してきた。

 ロシアのウクライナ侵攻による経済制裁などを理由に、今年3月から事業を停止し、ロシア向けの輸出も取り止めていた。

 同社はグループ全体におけるロシア事業の売り上げは2%弱で、年間業績予想の変更はないという。また、現地従業員計約1千人には譲渡先が決まるまで給与の支払いを続けるとしている。