トヨタ自動車は、中国で発売する新型電気自動車(EV)「bZ3」を公表した。中国EV大手の比亜迪(BYD)、一汽トヨタ自動車の3社で共同開発した。車載電池は初めてBYD製を採用した。一汽トヨタの天津工場で生産し、中国のみで販売する。発売時期や価格は未定だ。

 トヨタのEVブランド「bZ」シリーズの第2弾と位置付けるセダン型だ。第1弾はスバルと共同開発したSUVの「bZ4X」で、日本をはじめ欧米で発売している。

 BYD製の車載電池は、リン酸鉄リチウム型でトヨタとして初めて採用した。レアメタルのコバルトを使っていないため、コストや調達リスクを減らせるという。最長航続距離は600キロメートルを超え、耐久性は「10年後でも90%の電池容量を維持する」(トヨタ)としている。

 トヨタは、BYDとEVの共同開発で2019年7月に合意し、EV開発会社「トヨタEVテクノロジー」を設立した。bZ3の開発には、トヨタからデザインや生産、技術、品質管理など100人以上の技術者が参画した。