日産自動車とルノーは10日、共同声明を発表し、ルノーが設立を計画している電気自動車(EV)の新会社に日産も出資を検討していると表明した。ルノーは、提携関係にある日産と三菱自動車に対し、EVの新会社への参画を呼び掛けていた。

 共同声明は、アライアンス強化に向けて3項目を挙げた。EVの新会社に関する項目以外では、これまでの発表と同様に、各市場や商品技術に関して戦略的に取り組むことや、アライアンスの持続可能な運営やガバナンスの実現に向けて構造的な改善に取り組むことを声明文として出した。

 また、仏メディアなどは9日、ルノーが日産自動車の出資比率の引き下げに向けて検討を始めたと報じた。両社の出資状況は、ルノーが日産の株式43%を持つのに対し、日産が持つルノーの株式は15%となっており、出資比率が対等関係にはない状況だ。報道について同社広報は「コメントは差し控える」としている。