トヨタ車体は6日、超小型電気自動車(EV)「コムス」の発売10周年を記念した特別仕様車を発売すると発表した。独自の外装色を用意し、快適装備などのオプションを標準装備とし、個人ユーザーなどの取り込みを狙う。価格は、個人ユーザー向けの「P・COM」でベース車比4万9200円高の100万9500円(消費税込み)。2023年3月までの限定販売とする。

 現行コムスは2012年7月に登場。初代モデルは95%が法人向けだったが、現行モデルは乗り心地の向上や流線型のデザインを採用するなどして個人ユーザー比率は20%程度となっている。足元ではカーボンニュートラル(温室効果ガス排出実質ゼロ)への意識の高まりから個人ユーザーの引き合いはさらに高まっているという。生産累計台数は年内にも1万台に達成する見通しだ。

 10周年の特別仕様車は、アルミホイールやサンバイザー、アクセサリーソケットなどを標準装備とした。ツートンの特別設定色もオプションで選択できる。

 新規事業開発部の橋本圭二部長は「コムスは今後も進化し続ける」と述べ、スイング式のドアやデッキ用の幌カバーといった新たな追加装備を設定する方針。また、コムスをベースとした「走る楽しさ、保有する喜びに訴えかけるクルマを遠くない日に披露したい」と派生車種を展開する考えを示した。