スバルは15日、新型「クロストレック」を世界初公開した。日本では「XV」から名称を変更し今秋から受注を開始する。2023年以降に日本を皮切りに順次世界市場での納車を開始する。フルインナーフレーム構造や、ステレオカメラユニットに広角単眼カメラを組み合わせた先進運転支援システム(ADAS)を採用し、商品力を高めた。各地での販売目標や価格は受注の開始時期に合わせて公表する。

 クロストレック(日本名=XV)は12年に初代を、17年に2代目を発売した小型SUV。車名はクロスオーバーとトレッキングを組み合わせた造語で、車両開発責任者の毛塚紹一郎氏は「車のイメージに合っている名前。そのイメージをより強めるため、車名をグローバルで統一することに決めた」という。

 3代目では、「レヴォーグ」から採用するフルインナーフレーム構造を適用し、高剛性化と軽量化を実現した。ADASでは米国の「アウトバック」で採用する広角単眼カメラを日本仕様車で初めて採用し、衝突被害軽減ブレーキの作動領域を拡大した。パワートレインには排気量2.0リットルエンジンにマイルドハイブリッドを組み合わせた「eボクサー」を採用した。

 外観はフード位置を高めることで、たくましさを表現。内装は11.6インチセンターインフォーメーションディスプレーを採用して使い勝手を高めた。このほか、スバルとして初めてLEDコーナリングランプを採用した。

 クロストレックのグローバルの年間販売台数は、「フォレスター」「アウトバック」に次ぐ規模の約20万台。小型SUV市場が飽和状態にあるものの「次世代のスバル車の中核を担うモデル」(中村知美社長)として販売拡大を目指す。