石橋 寬氏(いしばし・ひろし) 【経歴】1995年に石橋財団理事に就き、2004年から同財団六代目理事長。2014年からブリヂストン美術館館長。19年からはアーティゾン美術館館長を兼務。ブリヂストン創業者である石橋正二郎は祖父。二代目社長の石橋幹一郎は父。ブリヂストン監査役(1994年~2012年)。福岡県久留米市出身。1946年生まれ。趣味は写真とドライブ。(バックは清水多嘉示《石橋正二郎氏之像》ブロンズ 1970年)。《石橋正二郎寿像》[贈 創業40年記念 1971年 ブリヂストンタイヤ役員、従業員一同]/壁には「世の人々の楽しみと幸福の為に」の石碑がある)

「どこから話したらいいか…」―。インタビュー冒頭の言葉に、時間をかけて進められてきた新美術館構想のスケールの大きさが伝わる。祖父の石橋正二郎、父の石橋幹一郎から引き継いだ石橋財団、ブリヂストン美術館の大きな変革を意味する。そして、これらはブリヂストン創業者で、同財団、美術館の創設者である正二郎の理念にも立ち返り進められた。このため、石橋家三代目で…