トヨタ自動車は8月10日、9月の世界生産台数が85万台程度になりそうだと発表した。9月単月としては2020年の84万台を上回る過去最高レベルの生産計画となる。9~11月の生産は月平均で約90万台を計画するなど、年度後半からの挽回生産により、通期生産の見通しは970万台と据え置く。

9月の世界生産の内訳は、国内生産が約25万台、海外生産が約60万台。7月に公表した8~10月生産計画の月平均値として示した85万台に沿った計画となる。

国内工場では6月17日の2直から稼働を止めていた元町工場(愛知県豊田市)第1ラインを9月7日から再開する。ただ、リコールを届け出して原因究明を進めている新型電気自動車(EV)「bZ4X」の生産は行わず、燃料電池車(FCV)「ミライ」を生産する。新型「クラウン」は9月中旬から生産を開始する。一方、「GRヤリス」を生産するGRラインは1、2、5、6日と26~30日の計9日間止める。

トヨタは通期の生産見通しとして過去最高の970万台を掲げるが、世界的な半導体不足に加えて中国・上海のロックダウン、愛知県を中心とした豪雨被害、従業員のコロナ感染などで急減産が続き、期初から計画を下回る生産水準が続いていた。