ミネベアミツミは、電子部品メーカーの本多通信工業と住鉱テックを買収すると発表した。買収価格は本多通信工業が約162億円、住鉱テックが非公開だが2社合計の買収総額が200億円規模になる見込み。買収する2社は車載用コネクタなどを手がけており、ミネベアミツミが手がける製品との親和性が高いことから傘下に置き、車載部品の付加価値向上を図る。

 本多通信工業は車載用カメラ向け、住鉱テックが車載用LEDランプや防水用途での電動オイルポンプ向けなどのコネクタをそれぞれ製造している。ミネベアミツミは車載用カメラやアンテナ、モニターなどのコネクタを手がけているものの、製品は競合しないとしている。

 自動車へのセンサー類の搭載数の増加や、車内通信速度アップや通信量増加でコネクタの重要度が高まっている。ミネベアミツミは今回の2社買収で、顧客基盤や各社が持つ事業拠点を有効活用するとともに、微細プレスや表面処理などの加工技術を2社の製品に生かして、コネクタのラインアップを拡充し、シェアアップを図る。

 本多通信工業の株式を取得するため、公開買い付け(TOB)を実施し、9月に手続きを完了する予定。住鉱テック買収手続きは11月に完了する予定。