日野自動車が28日に発表した2022年4~6月期の売上高は前年同期比3・6%増の3558億円、営業利益は同73・3%減の43億円と増収減益となった。排出ガス・燃費試験不正問題で型式指定取り消しの行政処分を受けた車両の生産と出荷を停止した影響が業績に表れた。通期の業績見通しは、型式指定取り消し車両の出荷再開の時期が未定のため公表を見送った。

 売上高は国内が不正問題や部品供給不足などで大幅減となったが、海外の販売増と円安の影響でカバーした。営業利益は国内販売の悪化があったものの、海外の販売増や為替影響などで黒字を確保した。特別損失として国内認証関連損失20億円を計上した。

 同日にオンラインで会見した久田一郎取締役は特別調査委員会の報告書が8月にはまとまることを明かした。その後の型式認証の再申請に向けたスケジュールは「われわれが申し上げる立場にない。当局の指示に従って進める」と述べた。