NOKは26日、ベトナムのドンナイ省にあるベトナム工場=写真=で、環状パッキンであるOリングの生産能力を増強したと発表した。35億円を投じて工場を従来比約1・4倍に増築し、生産能力を年産3億6千万個から6億4千万個と、2倍近く引き上げた。

 自動車業界でのニーズ多様化によるOリングの需要増加に対応するとともに、国内に集中していた製品の生産を、海外拠点に分散することで災害時の供給リスク回避にも役立てる。

 ベトナム工場を4万4千平方㍍に増築し、Oリングの生産スペースを従来の約2倍となる2万4千平方㍍確保した。増築棟では、早期の異常発見やトレーサビリティ強化のため、製造現場の見える化も実現した。

 Oリングに加えて、自動車向けに需要拡大が見込まれるガスケットを生産できる体制も整える方針だ。