国土交通省は、自動車運送事業者とリース事業者を対象に「自動車事故対策費補助金」の申請受付を開始した。先進安全自動車(ASV)の導入や運行管理の高度化といった取り組みを支援し、交通事故防止や労働環境の改善につなげてもらうのが狙い。申請受付は各地方運輸局、運輸支局などで行う。受付期間は一部を除き11月30日までとする。

 ASVの導入支援は、衝突被害軽減ブレーキなどの先進安全装置を補助対象とする。一般貸切旅客自動車運送事業者に限り、中小企業以外も対象とする。

 運行管理の高度化に対する支援では、国土交通大臣が選定したデジタル式運行記録計や映像記録型ドライブレコーダーを補助対象とする。補助率は取得に対する経費の3分の1で、補助限度額は機器によって異なる。1事業者当たりの上限額は一部の条件を除いて80万円。募集期間は、1次募集が8月31日までで、申請はトラック事業者(リースの契約先を含む)に限る。2次募集は9月1日から11月30日までとする。

 過労運転防止のための先進的な取り組みに対する支援は、ITを活用した遠隔点呼機器などを対象とし、取得に対する経費の2分の1を補助する(一部の機器に1台当たりの上限あり)。1事業者当たりの上限額は80万円。

 各導入支援策において、4月1日以降に導入したものを補助対象とする。また、社内安全教育の実施に当たっては、コンサルティング利用に対する経費の3分の1を補助する。1事業者当たりの上限額は100万円とする。

 申請受付は22日から開始した。受付期間中に申請総額が予算額に達した場合、申請受付を終了する。