〝カイクラ〟で一人のお客様に店舗全体での対応を実現
堀善生店長

 ルノー福岡(堀善生店長、福岡市博多区)は30年間に渡って福岡市一円で仏・ルノー車の販売整備を手がけてきた老舗正規ディーラーだ。フランス車は熱心なファンが多い。同社も顧客との結びつきが強く、高いCS(顧客満足)を発揮してきた。近年はフランス車ブームを追い風に顧客基盤・経営規模が拡大傾向にある。人手不足が課題となり、特に電話の折り返し対応が難しくなる事態に発展するなか、同社が着目し導入したツールがある。シンカ(江尻高宏社長、東京都中央区)が提供する「カイクラ」だ。

顧客との電話のみえる化を可能にし、接点内容を記録して確認

 カイクラは〝会話クラウド〟の略。既存の車両管理ツールや顧客管理ツールと紐づけることで、着信時に相手の情報を瞬時にパソコンブラウザに表せる。つまり、受電前に誰からのコールか事前に情報が把握できる。「電話のみえる化」を可能にする。
 顧客リストには名前、車種、ナンバー、営業担当者、車検到来日、保険満了日などの情報に加えて現在の対応状況なども確認できる。堀店長は「顧客管理ツールはあるが、接点内容を記録・確認できるツールはなく、画期的だった」と導入した経緯を振り返る。
 現場スタッフからも好評だ。導入前は誰に対する折り返しの電話かはもちろん、会話内容もわからなかったが、導入してからすべてが解決した。電話内容がどのようなもので、どのように回答したのかが一元で把握できる。合わせて「顧客を待たせる時間を減らすとともに、お客様に掛かるストレスを減らすことにもつなげられる」(堀店長)。
 〝メモ機能〟を使うことで伝達ミスが減った。本来のコミュニケーションとはストレスが掛からなければ楽しいもの。お客様との接点内容を自動的に記録し、確認のためにその音声を聞くことで安心できる。また「会話で出た個人的な趣味などの話題を共有できる」と指摘する。

【担当者が不在時でも業務が引き継げる】

 同店ではカイクラをチームプレイ、コミュニケーションの醸成にも役立てている。導入以来、担当者が不在の場合でも商談内容・状況が把握できるため、たまたま電話を受けたスタッフでも対応できるケースが多い。「そのまま業務を引き継いでいける流れをつくり出せている」(堀店長)という。
 このため、同社では「担当者が不在時でも解決できることは解決してあげよう」という運営方針を打ち出している。一人のお客様に会社全体で対応しコミュニケーションを取ることに成功している。

【選ばれる担当者になるため「カイクラ」が必要不可欠に】

 近年、来店者は事前にウェブやユーチューブなどで車両の情報を確認した上、最終的な確認を行うため来店する傾向にある。堀店長はその対象は「クルマ、担当者やスタッフ、店構え、整備工場の大きさ」などとし、特に担当者が来店者から選ばれるためには「カイクラが果たす役割が大きい」と強調する。

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