CM総合研究所(関根心太郎代表、東京都千代田区)は、2022年6月度のCM好感度ランキングを公表した。総合ランキングでは人気俳優らが出演する花王の洗濯洗剤が首位に急浮上、2位は日清食品「カップヌードル」シリーズ、3位は衣料品のユニクロだった。上位常連の携帯キャリアはそろってトップテン圏外に落ちた。自動車業類は16カ月連続でトップテン入りを逃した。

 東京キー5局でオンエアされた全CMを採録・分析するとともに、特約視聴者モニター3千人にCMの印象やその商品に対する購買意向などを聞いた。今回の対象期間の5月20~6月19日に放映された全CMは2480銘柄(前月比46銘柄増)で、このうち自動車業類は61銘柄(同2銘柄増)だった。

 自動車業類では、スズキの「ハスラー」「ソリオ」「スペーシア」が前月度の300位台以下から大躍進、そろってトップスリー入りした。また三菱自動車「eKクロスEV」、ホンダ「ステップワゴン」がトップテンに入り新型車の活躍が目立った。

 CM総研は、これらの中から初のCM好感度業類1位に輝いたスズキの軽SUV「ハスラー」に注目した。CMはアニメーターの高坂希太郎氏が手掛けるシリーズで、メッセンジャーズの「気になる女の子」のアレンジ楽曲をBGMに、ドライブを楽しむ男女をカラフルな世界観で描いた作品だ。

 CM好感要因では「映像・画像」のポイントが高く、モニターからは「アニメが明るくてすごくいい」「CMの色がすごくかわいくてポップな映像がよかった」といった感想が寄せられた。

 また吉沢亮、橋本環奈、パパイヤ鈴木らが歌い踊る「ソリオ」が業類2位、佐藤二朗や芦田愛菜らが家族を演じる「スペーシア」が同3位に入り、このところのスズキ車CMの根強い人気が改めて示された。