三菱自動車は1日、原材料や輸送費の高騰を理由に「デリカD:5」と「ミラージュ」の車両価格を8月1日に引き上げると発表した。装備を変更せずに、デリカD:5で8万8千円、ミラージュで3万3千円の値上げを実施する。値上げ幅は約2%。同社は今秋、「アウトランダー」の価格を装備追加に合わせて事実上値上げする見通しだが、装備の変更を伴わない価格改定は「非常に珍しい」(広報部)という。

 両モデルの従来の価格は、デリカD:5が391万3800~448万9100円、ミラージュが145万7500~162万8千円(消費税込み)。

 国内の乗用車では2008年にトヨタ自動車が原材料価格の高騰で装備を変えずに「プリウス」と「ハリアー」の価格を3%値上げしたものの、通常は装備や仕様変更による価格変更に上昇したコストを織り込むケースが大半だ。原材料価格や原油高の高騰が続く中、値上げの動きがさらに広がる可能性もありそうだ。