給油するユーグレナの出雲社長(右)

 ユーグレナと中川物産(中川秀信代表取締役、名古屋市港区)は10日、中川物産グループの中日リース「名港潮見給油所」(名古屋市港区)で、ユーグレナのバイオディーゼル燃料「サステオ」の一般販売を開始した。ガソリンスタンド(給油所)でサステオを一般向けに継続販売するのは今回が初めて。販売油種は軽油で、サステオを20%混合する。販売価格は1リットル当たり300円。ユーグレナは2025年までにバイオ燃料の大規模生産と商業化の体制を整備するとしている。

 同給油所で行われた式典では、導入第1号としてセントラル・タンクターミナル(宮川靖嘉社長、東京都中央区)の3トントラックに給油が行われた。ユーグレナの出雲充社長は「バイオ燃料20%配合品の販売も、常設店舗での販売も今回が初となる。自動車産業の集積する名古屋の地から、日本のガソリンスタンドとバイオ燃料の新しい歴史が始まる」と述べた。サステオは、使用済み食用油と微細藻類ユーグレナ(ミドリムシ)を原料とするバイオディーゼル燃料。燃焼段階では二酸化炭素(CO2)を排出するが、原料となるユーグレナも使用済み食用油の原材料である植物も、成長過程で光合成によりCO2を吸収する。