AGCは、高い遮熱性や断熱性能を持つパノラマルーフ「ローEコート付き調光パノラマルーフ」がトヨタ自動車の新型電気自動車(EV)「レクサスRZ」に採用されたと発表した。夏や冬でも快適な車内温度を維持できるため、サンシェードを廃止し、車体の軽量化につながるという。

 採用されたパノラマルーフは、特殊な金属膜をコーティングすることで放射による伝熱を抑えるガラスを使用した。従来のパノラマルーフの課題だった夏の車内温度の上昇、冬の温度低下を大きく抑制するとしている。従来のパノラマルーフと比較して、温まったガラスの輻射熱を約5分の1にカットするほか、ガラスからの車外放熱を約3分の2に抑制する。

 また、瞬時に透過光を制御し、車内の光環境を調整可能な調光タイプを用意した。2枚のガラスの間に挟み込んだフィルム中の特殊材料の分散、配向を電圧でコントロールすることで、眩しさを低減する調光モードと開放感を与える透過モードを瞬時に切り替えることが可能としている。