小型セミトレーラー「HDD191H」。単車ダンプ同等以下の小回りと2台分の積載量を実現。

 花見台自動車(能條健二社長、福島県いわき市)は今回のジャパントラックショーで、新型製品として車両積載用荷台「セフテーローダ グライドⅥ」を発表する。

 同製品は荷台傾斜角度がほぼフラットなリヤゲートレス超低スロープで、両サイドアオリレス仕様。道路交通法上、搭載車両の全長1/10までを荷台後端からオーバーハングさせることができることから、荷台のサイズに近い大きな車両の積載にも対応できる。

 スライドボディのパイオニアである同社の製品だけにスライド時の省スペース化も可能だ。また、アオリとリヤゲートがないことから、狭い路地などでの右左折時の際、周囲からの視認性が高く、取り回しの良さも手伝って高い安全性を実現する。合わせて空車走行時、リヤゲートによる空気抵抗がないことから燃費の低減にもつなげられる。

 このほか、環境にやさしい土砂輸送を実現する製品として小型セミトレーラー「HDD191H」を展示PRする。

 全長は6.8㍍、最小回転半径は6.6㍍、最大積載量は19.4㌧。現在、国内土砂輸送のほとんどを担う10㌧積み単車ダンプ以下の小回りと2倍の積載量を実現した。導入することで業務効率性の向上と人手、ドライバー不足問題の解消につなげられそうだ。

 単車ダンプ2台分の輸送が1台で可能になることから、単純計算で地球温暖化につながる二酸化炭素排出量を半減できる。トレーラー牽引タイプなので、燃費は単車ダンプとそれほど変わらない。HDD191Hの普及導入は、国際社会はもとより、政府が中長期的に目指す低炭素社会実現に向けた取り組みに寄与する。