中日本高速道路(NEXCO中日本)と中日本ハイウェイ・エンジニアリング東京(森山陽一社長、東京都新宿区)は、橋りょうの伸縮装置(橋りょうのつなぎ目)を点検する日常点検車「ロード・キャット」を開発したと発表した。これまでは点検員が高速道路の路肩に下りて点検作業を行っていたが、車両を走行させるだけで伸縮装置の変状を検知できるようになった。作業員の安全確保や省力化、路上規制の削減につながる。

 ロード・キャットには、車両が伸縮装置を経過する時に発生する音から同装置の健全性を計測するシステムと、変状部位を特定するためのシステムを搭載した。今後、愛知、岐阜、三重県内の路線で試験導入し、点検結果の蓄積や評価の検証を行って本格展開を行う予定だ。

 NEXCO中日本ではこれまで、降車点検を年2回行っていた。路肩からの目視点検と車両通過時の異常音を確認するため、点検員の安全確保に加えて、聴覚や体感などに頼る定性的な点検であることが課題だった。