アリアに供給しているファイナルギア

 ジヤトコは、自動車の電動化対応を目的に「eパワートレイン推進部」を新設すると発表した。電気自動車(EV)向けの駆動ユニットであるeアクスルや減速機などの生産技術に関する業務を担う。同社が電動化対応で独立した専門部署を設置するのは初めて。部長にはユニット技術の髙橋洋史主管が就く。

 同推進部では試作や技術開発の一部機能を移管・集約し、現在開発中のeアクスルや減速機といった電動化対応製品の生産技術開発に関する集積と確立をめざす。製品の研究開発自体は既存部署においてオートマチックトランスミッションやCVTとともに開発を続けている状況だ。

 ジヤトコは、2018年に新設したコーポレート事業推進本部に「電動化推進チーム」を設けた経緯があるが、電動車向けに完全に独立した部署としては、今回新設したeパワートレイン推進部が初めてとなる。

 同社は日産自動車の新型EV「アリア」に搭載される減速機用の構成部品として、ファイナルギアやインプットシャフトなど5部品を供給している。

 新たにeパワートレイン推進部を設け、製品の研究開発とともに生産技術開発も加速することで、日産の電動車シフトに対応する事業体制を構築する。