6インチ超のGaN基板(GaN種結晶)

 豊田合成は15日、大阪大学と共同で窒化ガリウム(GaN)を用いた次世代パワー半導体向け基板の大口径化に成功したとを発表した。今後は基板量産化に向けた品質の評価などを行い、さらなる品質改善と大口径化を進めるとしている。

 次世代パワー半導体の一つであるGaNパワー半導体は、電力ロスの低減効果からシステム全体での二酸化炭素(CO2)削減につながる技術とされる。自動車や産業機器をはじめ多くの分野での活用が期待され、生産性や性能向上のため基板の高品質化、大口径化が求められている。

 同社と大阪大学は、環境省のプロジェクト「GaN技術による脱炭素社会・ライフスタイル先導イノベーション事業」で、ナトリウムとガリウムを混合した液体金属の中でGaNの結晶を成長させる手法を活用し、世界最大級となる6インチを超える高品質なGaN基板を作製した。