CM総合研究所(関根心太郎代表、東京都千代田区)は、2022年2月度のCM好感度ランキングを公表した。総合ランキングではKDDI「au」が2カ月連続の首位となり、木村拓哉と芦田愛菜を起用したリクルートの求人媒体「タウンワーク」がトップテン圏外から2位に浮上、ソフトバンクが3位に入った。自動車業類は12カ月連続でトップテン入りを逃した。

 東京キー5局でオンエアされた全CMを採録・分析するとともに、特約視聴者モニター3千人にCMの印象やその商品に対する購買意向などを聞いた。今回の対象期間の22年1月20~2月19日に放映された全CMは2401銘柄(前月比280銘柄減)。このうち自動車業類は68銘柄(同3銘柄増)だった。

 自動車業類では、スズキ「ソリオ」が2カ月連続して首位を獲得し、トヨタの「トヨタイムズキャンペーン」とホンダのイメージアップCMがトップ3に入った。CM総研はこれらの中からトヨタイムズキャンペーンに注目した。

 同キャンペーンは自動車業類の最多出稿を記録するなど、活発にオンエアされた。トヨタが昨年12月14日に都内で実施した「BEV(バッテリー式電気自動車」の戦略説明会をテーマに、編集長役の香川照之が一挙に公開された18車種のBEVに驚く様子や、豊田章男社長のインタビューを軸に構成した。

 BEVをはじめ、燃料電池車など未来に向けた多様なクルマの選択肢の提供に取り組み続けるという同社の姿勢を表現する内容で、30歳以上の男性から好評価を獲得。モニターからは「ラインナップが多くて驚いた」「豊田社長の『全部本気』という言葉が印象深い」といったコメントが寄せられた。

 CM好感要因は「商品にひかれた」のポイントが最も高かったほか、「企業姿勢にウソがない」「時代の先端を感じた」でも好スコアとなった。