世界の主要市場の2021年の新車販売台数が出そろった。日本は前年比3・3%減、欧州が同1・9%減となり、いずれも新型コロナウイルス感染拡大の影響があった20年実績を下回った。市場規模が世界1位、2位の中国と米国はともに前年を上回ったものの、プラス幅は低い水準で、世界的な半導体不足が新車市場に暗い影を落としている。車載半導体の供給は改善しているものの、18日にはトヨタ自動車が2月も減産する計画を公表するなど、22年も新車市場の先行き不透明感が強まっている。

 日米中欧の主要4市場の新車販売台数の合計は前年比2・0%増の約5640万台と前年を上回った。市場規模の大きい米国と中国がプラスになったことで全体を押し上げた。しかし、主要4市場の実績は19年実績を1割近く下回っており、依然として低い水準だ。

 欧州自動車工業会が18日に発表した主要18カ国の新車販売台数は同1・9%減の1060万419台となった。最大市場のドイツは同10・1%減と2桁減となった。フランスは同0・5%増、英国が同1・0%増と微増で、イタリアは同5・5%増だった。前年を上回った市場でも19年実績とのかい離は大きく、半導体不足が足を引っ張り、本格的な回復に至っていない。

 中国は同3・8%増の約2627万5千台と4年ぶりに増加に転じた。電気自動車(EV)購入補助金などの効果で電動車の販売が好調だった。米国は同3・4%増の1507万9182台。米中ともに半導体不足の影響を受けたものの、コロナ禍による前年の落ち込みが大きかったこともあって前年を上回った。

 22年は経済回復や半導体需給のひっ迫が緩和され、コロナ禍前の水準にまで回復するとの見方もあるものの、先行き不透明感が強い。日本の自動車メーカーでは18日に2月の減産計画を発表したトヨタのほか、ホンダも挽回生産を予定していた1月に寄居工場で1割程度の減産を余儀なくされた。

 オミクロン株の感染拡大も懸念材料だ。中国では天津市などの一部地域がロックダウン(都市封鎖)となり、自動車メーカーの工場が停止した。国内でもダイハツ工業の大分工場でクラスターが発生し、稼働を停止した。車載半導体不足の問題が解消するには年内いっぱいかかるとの見方もある。自動車生産が回復して納車が正常化するには時間を要する見込みだ。