CM総合研究所(関根心太郎代表、東京都千代田区)は、2021年12月度のCM好感度ランキングを公表した。総合ランキングでは「年末ジャンボ宝くじ」が首位、アサヒビール「アサヒ生ビール」が2位、日清食品「カップヌードル」が3位で、前月にはトップテン圏外だったCMが上位に入った。俳優の石原さとみを起用するゼンショー「すき家」は4位にランクアップ。上位常連の携帯キャリアはKDDI「au」「UQ」のトップテン入りにとどまった。自動車業類は10カ月連続で総合トップテンを逃した。

 東京キー5局でオンエアされた全CMを採録・分析するとともに、特約視聴者モニター3千人にCMの印象やその商品に対する購買意向などを聞いた。今回の対象期間の2021年11月20日~12月19日に放映された全CMは2676銘柄(前月比12銘柄減)。このうち自動車業類は61銘柄(2銘柄減)だった。

 自動車業類ではスズキ「スペーシア」が前月の業類17位から首位に浮上、スバル「レヴォーグ」、ブリヂストン「ブリザック」がトップテン入り。CM総研はこれらの中からスペーシアに注目した。

 スペーシアのCM好感度業類1位は2年半ぶり。今回放映したのは佐藤二朗、中越典子、芦田愛菜、寺田心が家族を演じるシリーズの新作で、皆でのんびりとテニスを楽しむ中、強烈なスマッシュを打つ芦田に寺田が「お姉ちゃん、人格変わりすぎです」とつぶやくストーリー。レジャーを満喫する4人の姿を通して車両の魅力をアピールしたほか、オペレーターサービスやスマホアプリと連帯して「安心・快適・便利」なカーライフを提供するコネクテッドサービス「SUZUKI connect」を訴求した。

 成人男性を中心に支持を集め、「楽しそう」「乗ってみたい」といったコメントが寄せられた。