モーター、インバーター、減速機を一体化したユニット
カーボンニュートラルの実現に向けた自動車メーカーの電気自動車（ＥＶ）シフトを背景に、ＥＶ向け駆動ユニット「ｅアクスル」の製品開発が活発になっている。モーターとインバーター、減速機を一体化したユニットで、バッテリーとともにＥＶには欠かせない戦略部品の一つだ。モーターメーカーはもとより、トランスミッションなどを手がける既存の部品メーカーも製品開発を加速させている。
ｅアクスルをめぐってはボッシュやコンチネンタル、ＺＦといったメガサプライヤーも製品展開を強化中。一方、日本ではモーターを手がける日本電産が事業拡大を目論み、三菱電機など新規参入も相次ぐ状況にある。
自動車メーカー系列の部品メーカーも事業強化を進めている。トヨタ自動車系のアイシンは、小型で高効率な製品を小型車用から大型高級車用までそろえ、自動車メーカーの需要に応える構えを見せる。
中堅サプライヤーもビジネスチャンスをつかもうと製品開発を急ぐ。トランスミッションなどを手がけるユニバンス、軸受メーカーの日本精工なども既存事業で培った技術を生かした関連製品を開発中だ。
日本電産の永守重信会長兼最高経営責任者（ＣＥＯ）は、ＥＶは価格競争になるとの見方を示している。バッテリーとともにＥＶの中核部品として位置付けられるｅアクスルもまた、性能とコストを両立させる技術、製品開発が求められることになりそうだ。
