古河電気工業と大林組は７日、電動キックボードのワイヤレス充電ポートシステムを開発し、実証実験を開始したと発表した。新システムは、キックボードを充電ポートの送電装置の上に駐機することで自動的に充電が開始される。充電管理にかかる運用コストが削減できるほか、電池搭載量の低減による機体コストの削減が期待できるという。両社は大林組技術研究所（東京都清瀬市）で２０２２年３月まで充電と走行の実証実験を行い、２５年度にも新システムの実用化を目指す。
新システムには、通信ケーブルの保護などとして実績がある古河電工の樹脂製ケーブルトラフ「グリーントラフ」を活用。グリーントラフで収納した送電装置、受電機を搭載した電動キックボードと電源ボックスで構成している。キックボードを送電装置の上に停めておくだけで自動的に充電できる。また、充電中に金属異物を加熱しにくい「電界結合方式」を採用したことで安全性を高めた。
新システムの開発は、電動キックボードのシェアリングサービスを提供するＬｕｕｐ（岡井大輝社長、東京都渋谷区）の協力を得て進めている。
