TMEのマット・ハリソン社長

 トヨタ自動車が欧州市場での電動化を加速させる。トヨタ・モーター・ヨーロッパ(TME)は、2030年には販売に占めるゼロ・エミション・ビークル(ZEV)比率が最低でも5割になり、5割以上に高まった場合でも供給面で対応できるとの見通しを2日に公表した。

 トヨタは今年5月に同年の欧州におけるZEV比率を4割と公表していた。TMEのマット・ハリソン社長は声明で、充電や水素供給インフラの整備を前提としつつも「30年以降はZEVの需要がさらに加速し、トヨタは35年までに西欧ですべての新車の二酸化炭素(CO2)排出量を100%削減する準備が整うと考えている」と述べた。

 TMEは今後、電気自動車(EV)「bZ4X」を皮切りにZEVを相次ぎ投入していく。また、来年1月からベルギーで次世代燃料電池(FC)モジュールの生産も始める計画だ。