11月の新車販売台数は、前年同月比14・4%減の35万2455台だった。5カ月連続で前年割れとなったものの、新車供給量が回復したことでマイナス幅が前の月と比べて大幅に改善した。多くのディーラーで受注台数が好調な状況が続いており、当面は新車供給量が各ブランドの販売実績を大きく左右することになりそうだ。

 ブランド別にみると、トヨタが同17・5%減の11万3099台となり、マイナス幅が前月より29・2㌽縮小した。またダイハツも同10・9%減の4万9557台で36・4㌽改善するなど、多くのブランドで持ち直す傾向が表れ始めた。

 日本自動車販売協会連合会(自販連、加藤和夫会長)が1日発表した登録車の11月新車販売台数は、同13・4%減の21万9276台だった。3カ月連続減となったものの、マイナス幅は10月よりも16・8㌽改善した。自販連は「減産体制がやや緩和し、新車登録台数も改善している」としている。

 全国軽自動車協会連合会(全軽自協、赤間俊一会長)がまとめた軽新車販売台数は同16・0%減の13万3179台となり6カ月連続で前年割れとなった。各ブランドで主力のスーパーハイトワゴンを中心に供給量が回復しているとみられ、マイナス幅は前月よりも17・2㌽改善した。

 新車販売現場からは、年度末に向けた増産への期待が高まりはじめた。メーカーによっては人気車種の納期を前倒しする動きもある模様だ。「増産に対応できる社内体制づくりを進める」(トヨタ系ディーラー社長)など、新車販売現場の動きが最繁忙期に向け慌ただしくなってきた。