堺屋太一氏の小説「油断」は、石油の輸入を絶たれた我が国がどのような状況におかれるかが克明に記してあり、その悲観的な内容にショックを受けた覚えがある。それから何十年が経過して内容も忘れかけた今、石油の国家備蓄放出のニュースが飛び込んできた。原油価格高騰に対応することが理由だが、石油備蓄は危機的状況になったときに放出する最後のとりでだったのではないか…