村田製作所は、2024年度を最終年度とする中期経営計画を策定し、売上高の目標を2兆円に設定したと発表した。営業利益率は20%以上、ROIC(投下資本利益率)は20%以上を目指す。環境対応など、二酸化炭素(CO2)の削減に向けても取り組んでいく。

 戦略的投資枠として2300億円を新設し、今後さらなる強化が求められていくことになる環境投資や新技術の獲得、リスク対策、デジタルトランスフォーメーション(DX)などを推進するための費用として活用する。オンラインで会見した中島規巨社長=写真=は「すぐには財務価値につながらないかもしれないが、取り組んでいきたいと考えている」などと述べた。

 環境対策では、24年度の温室効果ガス(GHG)総排出量で19年度比20%削減を目指し、再生可能エネルギーの導入比率は25%としていく計画を策定した。11月から金津村田製作所(福井県あわら市)では、工場で使用する電力を100%再エネによる電力に切り替えた。他の工場でも再エネ比率を高め、脱炭素化に向けた動きを加速していく。今回の中計の発表ではスコープ1、2の目標については開示されたが、スコープ3に関しては削減目標の設定を検討中とした。