トヨタ自動車は12日、12月は7カ月ぶりに国内全工場(14工場28ライン)で通常稼働に入ると発表した。これまでの減産分を挽回するため、同月は国内外で約80万台と、12月としては過去最高の生産を計画する。これまでの過去最高は昨年の約76万台だった。今年度の生産台数見通しである900万台も維持する。

 約80万台の内訳は国内が約30万台、海外が約50万台。国内では、2006年12月に約34万台を生産したことがある。

 トヨタは、半導体不足や新型コロナウイルスの感染再拡大に伴う東南アジアのロックダウン(都市封鎖)などで6月から減産に着手。9月までの実績ベースでは約57万台、10、11月の公表値ベースを含めると計画比で約105万台の減産になる見通しだ。9月には今年度の生産台数見通しを930万台から900万台に引き下げた。

 ただ、その後は部品不足の影響が緩和されたこともあり、12月からの挽回生産をサプライヤー各社に提示していた。今後も土曜出勤などで挽回生産に努める考えだが、サプライヤーの生産能力にも限りがあり、来年1~3月までに生産台数をどこまで積み上げることができるかが焦点になる。