三菱自動車は4日、2022年3月期の営業利益見通しを前回公表時に比べ200億円増となる600億円に上方修正したと発表した。販売費の削減や円安による為替差益などの増益要因を盛り込んだ。売上高は減産影響で700億円減の2兆100億円に下方修正したが、最終利益は250億円増の400億円を見込む。世界販売台数見通しは6万4千台マイナスの90万3千台に引き下げた。半導体不足の影響を踏まえ、地域別の販売台数は開示していない。
4~9月期の売上高は前年同期比54・9%増の8905億6700万円、営業利益は251億8600万円(前年同期は826億2600万円の損失)で、上期として2年ぶりの黒字に転換した。構造改革の効果のほか、新型「アウトランダー」が9月に米国の月次販売台数で過去最高を記録するなど好調だった。
加藤隆雄社長は「さらなる収益力の向上を図り、本年度の修正計画の達成に向け全力を尽くす」と述べた。