相乗りで新たな客層開拓

 国土交通省は、タクシー事業者が目的地の近い旅客同士を相乗りさせて運送できる新制度「相乗りサービス」を11月から導入すると発表した。配車アプリなどで客をマッチングさせ、乗車距離に応じて運賃を按分する。新たなタクシーの使い方を提供することで、潜在ニーズの掘り起こしにつなげる。

 目的地までのルートが重なる人同士が相乗りすることで、乗客はタクシーを割安で利用できる。運賃は原則として、それぞれの乗車距離に応じた金額とする。タクシー事業者には、これまで接点が少なかった客層を開拓する機会となる。

 新型コロナウイルス感染予防対策として、当面は客同士が隣り合わないように座席位置を指定することなどをタクシー事業者に求める。実施状況を定期的にモニタリングし、バスとの整合性に留意しつつ、必要に応じて制度を見直していく方針だ。