CM総合研究所(関根心太郎代表、東京都千代田区)は、2021年9月度のCM好感度ランキングを公表した。KDDIの「au携帯プラン」と格安スマホ「UQモバイル」が1、2位を占め、日清食品の「カップヌードル辛麺」が5位にランクイン。自動車業類は8カ月連続で総合トップテンを逃した。

 東京キー5局でオンエアされた全CMを採録・分析するとともに、特約視聴者モニター3千人にCMの印象やその商品に対する購買意向などを聞いた。今回の対象期間の2021年8月20~9月19日に放映された全CMは2566銘柄(前月比166銘柄増)。このうち自動車業類は77銘柄(同15銘柄増)だった。

 自動車業類では日産自動車の企業CMが首位に浮上、スズキ「ソリオ」が2位、日産「ノート」が3位。また4位のスズキ「ワゴンR」、5位のダイハツ「ムーヴ」、8位のスバル「フォレスター」、10位の日産「セレナ」が圏外からトップテン入りした。

 CM総研はこれらの中から日産の企業CMに注目。同社の企業CMが好感度業類1位になるのは20年10月度以来で、タレントの木村拓哉が車外からキー操作で「アリア」を移動させ、その横でムーンウォークをするCMを放映した。

 さらに本作と同様の表現で木村主演の映画「マスカレード・ナイト」とコラボレーションした作品も好評価を獲得。ホテルマンのネームバッジや黄色いネクタイなど、随所に映画の役柄を思わせるモチーフが登場するほか、ラストは木村がホテル前に駐車する場面で締めくくった。フジテレビのみで24回のオンエアながら支持を集め、モニターからは「車と映画の情景が合っていた」といったコメントも見受けられた。

 また、同社は業類3位の「ノート」や女優の中谷美紀が新型車「オーラ」で夜の街のドライブを楽しむCMを放送し、話題を集めた。