CM総合研究所(関根心太郎代表、東京都千代田区)は、2021年8月度のCM好感度ランキングを公表した。KDDIのau携帯プランが7カ月ぶりの首位となり、日清食品「カップヌードルシーフード」が2位に急浮上。日本マクドナルドは2本がトップテン入りした。自動車業類は7カ月連続でトップテンを逃した。

 東京キー5局でオンエアされた全CMを採録・分析するとともに、特約視聴者モニター3千人にCMの印象やその商品に対する購買意向などを聞いた。今回の対象期間の2021年7月20日~8月19日に放映された全CMは2400銘柄(前月比175銘柄減)。このうち自動車業類は62銘柄(同4銘柄減)だった。

 自動車業類ではENEOS(エネオス)のイメージアップCMが首位を獲得し、トヨタ自動車の「トヨタイムズキャンペーン」、日産自動車の企業CMが2、3位で続いた。トヨタは「ランドクルーザー」などもトップテン入り。CM総研はこれらの中からエネオスに注目した。

 同社の自動車業類首位は20年3月度以来となる。「エネゴリくん」が車いすテニスや体操の競技中に試合会場を離れ、東京オリンピック・パラリンピックの大会施設の電気を点灯する様子や、燃料電池車に水素を充填する姿を描いたアニメCMで好スコアを獲得した。エネゴリくんのキャラクターを生かしたコミカルなストーリーで、同社がオリンピック・パラリンピックに電力や水素といった再生可能エネルギーを提供していることを親しみやすく伝えた。

 また、聖火の燃料をテーマにしたCMでも得票。BGMにはドリームズ・カム・トゥルーの「その日は必ず来る」を使用した。若年男性をはじめ、男女とも幅広い階層から支持を集めた。CM好感要因の「時代の先端を感じた」では、総合1位(全2400銘柄)を獲得した。