「自動バレーパーキングシステム」を実演する
eアクスルとコントロールユニット、ブレーキシステム、ステアリングシステムなどを組み合わせた「アドバンスド・ドライビング・モジュール」

 独ボッシュは、ミュンヘンで9月7~12日に開催される国際モーターショー「IAA Mobility2021」の出展概要を発表した。同社が自動車関連ビジネスで推進するPACE(パーソナライズ化、自動化、ネットワーク化、電動化)に対応したさまざまな製品群やソリューションを紹介する。

 会場の駐車場では、ボッシュとメルセデス・ベンツが共同で開発した自動バレーパーキングシステムを実演する。スマートフォンで車両を自動操作して指定の駐車スペースに停める機能で、駐車場内に設置したセンサーが車両の進行経路と周囲をモニタリングし、その情報に基づいて車両側が運転操作に変換する。

 カーボンニュートラルの実現に寄与する電動化対応製品も紹介する。パワーエレクトロニクスと電気モーター、トランスミッションを一体化したeアクスルはその1つ。IAAではeアクスルとコントロールユニット、ブレーキシステム、ステアリングシステムなどのコンポーネントを組み合わせた「アドバンスド・ドライビング・モジュール」も提案する。

 燃料電池システムも出展する。ボッシュは現在、燃料電池スタックをスウェーデンのパワーセル社と共同開発中。2022年に量産を開始し、23年に燃料電池パワーモジュールを市場投入する予定となっている。

 電動モビリティ向けのサービスソリューションも紹介する。電気自動車(EV)のバッテリー寿命を向上させる「バッテリー・イン・ザ・クラウド」は、クラウド上のスマートソフトウエアがバッテリーの状態を常時分析し、適切な対応によってセルの劣化の防止と抑制を図る。また、EV利用者が充電ステーションの検索や支払いを簡単にできる充電サービス「コンビニエンスチャージング」も提案する。

 あらゆる自動運転レベルに合わせた運転支援システムも訴求する。カメラやレーダー、超音波センサーに加え、現在開発している長距離ライダー(レーザースキャナー)のほか、衛星測位システムと車載センサーを組み合わせた自車位置特定技術、クラウドベースのマップサービスである「ボッシュロードシグニチャー」も紹介する。冗長性を備えたブレーキシステムとステアリングシステム、自動運転向けサービスとして路面状況予測サービスも提案する。