京セラコミュニケーションシステム(黒瀬善仁社長、京都市伏見区)は、北海道石狩市で工業地域向けの無人自動配送ロボットによる配送サービスの実証実験を16日から開始したと発表した。実験は新エネルギー・産業技術総合開発機構(NEDO)の「自動走行ロボットを活用した新たな配送サービス実現に向けた技術開発事業」で採択され、この一環として取り組んでいる。

 今回の取り組みは、物流センターが集中するエリアで行われ、無人自動配送ロボットが小売店の商品や企業間輸送貨物などで、集荷や輸送に効率的なルートを選択して配送する。ロボットへの荷物の預け入れ、荷物の受け取り、ロッカーの開閉などはスマートフォンで管理する。

 これまでの自動配送ロボットによる公道走行実証では電動車いすに準じた小型・低速ロボットによる歩道走行が主流だったという。だが、今回は広域にわたる工業団地での共同利用・効率的な配送を想定し、ミニカー(長さ2・5メートル以下×幅1・3メートル以下×高さ2・0メートル以下、最高時速15キロメートル)に準じた従来よりも大きくて速いロボットに複数サイズのロッカー20個を搭載し、車道走行で行う。実施期間は9月中旬まで。