京王電鉄は、高速バスを活用した貨客混載による天然鮎の輸送、販売を開始すると発表した。貨客混載によって高速バス運行の生産性向上を図るとともに、飛騨地域の特産品を東京都内で販売することで、地域経済の活性化を支援する。

 傘下の京王バス(丸山荘社長、東京都府中市)と濃飛乗合自動車(加藤憲治社長、岐阜県高山市)が共同運行する高速バス路線「飛騨高山線」を活用して、岐阜県飛騨地域で獲れた天然鮎「飛騨のあばれ鮎」を輸送。これを京王ストア(山岸真也社長、東京都多摩市)が運営する京王井の頭線沿線のスーパーマーケット「キッチンコート永福町店」、「キッチンコート吉祥寺店」で販売する。

 京王ストアのスーパーで天然鮎を販売するのは初めて。現地で朝、氷締めした鮮度の高い天然鮎を当日中に東京で販売できるため、京王ストアは競合スーパーとの差別化につなげる考え。京王電鉄は、飛騨地域とさまざまな連携施策に取り組んでおり、今後も農産物の知名度向上や観光誘致の拡大など、地域経済の活性化に協力していく方針だ。