日通総合研究所は、「2021年度の経済と貨物輸送量の見通し」を発表した。世界経済についてはIMFが21年度の経済成長率を前年比6%増とした。その一方、日本は3・8%増にとどまり世界経済を下回るとした。アメリカなどのコロナワクチンの普及や大規模経済政策を打ち出す主要国と比べ、経済の戻りがやや遅れる見通し。国内貨物輸送は前年度からの反動増で総輸送量はプラスに反転する予測だが、コロナ禍以前の水準への回復には至らないとした。

 21年度の個人消費は同3・1%増となり、3年ぶりのプラスになる見込み。失業率は約3%で高止まりしているが、コロナ禍での出控えにより貯蓄が増えたため、消費の拡大の可能性があるという。 設備投資は同2・9%増、で3年ぶりのプラスを予想。ルネサスエレクトニクス工場火災の影響からの立ち直りで、半導体や自動車関連で堅調な設備投資が期待できるとした。

 国内貨物輸送量は同3・5%増、5年ぶりにプラス転換する見通し。機関別では、鉄道が同2・7%増、自動車が同3・3%増、内航海運が同6・2%増、国内航空が同31・2%増とした。国際貨物輸送に関しては、外貨コンテナ貨物が世界経済の回復と前年度大幅減の反動で輸出が同9・8%増となり、3年ぶりにプラスの見通し。海外の設備投資需要が回復しており、工作機械や自動車部品が増加基調を維持するとした。

 輸入は同4・2%増を予測。生産財については設備投資が緩やかに回復し、生産用部品や機械類の荷動きが復調するとした。