村田製作所は14日、横浜市みなとみらい地区にオープンした車載関連展示施設「MurataみらいMobility」を公開した。同社の車載事業を紹介する初の展示施設で、昨年12月に開業した研究開発拠点「みなとみらいイノベーションセンター」内に設置している。

 同施設は5月20日にオープンした。自社製品の研究開発のみならず、取引先との協業などに活用する。車載事業を紹介する「展示室」、電子部品を実装してさまざまな実験を行う「ピット施設」を設けているのが特徴だ。

 展示室では、同社が電子部品の使用状況を確認するために行っている車両分解作業の実車や自動車用電子製品の展示、各種電子部品のデモンストレーションを行う超小型モビリティなどを配置した。

 ピット施設には2柱リフトを設置。自社の車載向け部品を実際に装着して実験、検証が行える設備を整えている。

 みなとみらいイノベーションセンターの地下には、シャシーダイナモメーターを組み込んだ大型電波暗室も設けている。新たに設置した展示室、ピット施設と総合的に運用することで、車載事業の拡大につなげていく方針だ。

 同日、記者会見した川平博一執行役員は「分解車両の展示や試験装置も設置するなど極めてユニークな施設。この拠点にはヘルスケアやエネルギーなど他の事業も入っており、コミュニケーションを強化して新しいビジネスを生んでいきたい」と期待を込めた。